パラサイト毛じらみの侵入手口
毛じらみの場合は病原体の媒介には関わっておらず、毛じらみという寄生吸血昆虫自体が原因です。
したがってインフルエンザのような飛沫感染や、結核のような空気感染、HIV(エイズ)のような血液感染はなく、接触感染となります。
基本的には、性行為によって陰毛同士の接触で感染する直接感染がメインです。
陰毛を移動している毛じらみによる感染ですので、陰毛接触による感染は100%と言われるほど高い確率になっています。
陰毛を介して感染するので、もちろんコンドーム等では予防することはできません。
毛じらみは性感染症で接触感染と聞くと、陰毛以外なら大丈夫なんだと思うかもしれませんが、オーラルセックス等により眉毛やまつ毛に感染するケースもあります。
また、喉への感染はありませんが、口周辺のたとえばひげなどに感染する可能性もあります。
つまり、陰毛と接触すれば陰毛同士でなくても感染する可能性があります。
逆に言えば、毛じらみが見つかれば、性行為をした相手も毛じらみを持っている可能性がすごく高いと言えるでしょう。
性行為をしていなくても安心できない
「侵入ルートがある 毛じらみは性感染症だし、性行為をしていないから安心だ!」と思いがちですが、残念ながらそうではありません。
よく子供が修学旅行などに行った時に毛じらみをもらってきたということがあります。
大浴場等で集団で感染するといったケースもあります。
さらに小児の眉毛から毛じらみがみつかったという例も報告されています。
性行為をしたことがないはずの子供なのにどうして毛じらみがみつかるのでしょうか。
毛じらみは陰毛同士の接触等による直接感染以外にも間接感染をするのです。
毛じらみは後ろ足の爪状になった足で毛にしがみついたり、移動したりしていますが、それが下着やタオル、シーツ、毛布等に移動する場合があります。< br />
そして移動したタオルや毛布から毛じらみをもらってしまうというケースがあります。
しがたって、公衆浴場や温泉等でついタオルを共用したり、家庭内でも家族でタオルや毛布を共有すると、感染する場合があります。家族で疑いがある場合は、高濃度のアルカリ電解水や次亜塩素酸水で除菌することをおすすめいたします。
母子は接触する機会が多く、例えば感染している母親がタオルを使い、そのタオルで子供の顔を拭いた場合、子供の髪や眉毛に間接感染する可能性があります。
また同じ毛布で寝ることによっても感染する可能性があります。
さらに職場の仮眠室等で、パンツとシャツ1枚だけで軽く毛布を掛けて寝るというような不用心なことをすると、他人の毛じらみをもらってしまうなんていうこともあります。
誰が使っているかわからないようなタオルや毛布と、自分の毛を不用意に接触させないということは大切なことです。