毛じらみの検査
毛じらみの自覚症状は陰部の強い痒みですが、自覚症状があったらすぐに皮膚科・性病科・産婦人科・泌尿器科等を受診するようにします。
特に毛の生えている部分に湿疹があれば毛じらみを疑います。確定診断はキット等ではなく視察により毛じらみの成虫を確認することになります。成虫は特徴があるので一発でわかります。
毛じらみの潜伏期間は1ヵ月ほどです。痒みを訴えるのは蚊が吸血をする時に唾液を出し、それにより痒くなるのと同じようなメカニズムです。成虫が寄生したりすると、そこで吸血されるので、早めに痒みの症状が出てくる場合もありますが、卵の場合は孵化までに1週間~10日ほどかかります。
毛じらみは性行為による感染の可能性が非常に高いので、潜伏期と考えられる1ヵ月~2ヵ月前にさかのぼり、性行為をした人も感染している可能性が高く、一緒に検査することが大切です。そうしないと毛じらみの感染を拡げてしまうことになりかねませんし、同じ相手と再び性行為をしたときにまた感染してしまいます。
白い下着は毛じらみ発見の第1歩
毛じらみ症の主症状としては強い陰部の痒みですが、目視できるとは言え、大きさが1mm~2mmで、シミやフケと区別しづらくなっています。しっかり正体を確認すれば一発で毛じらみとわかるのですが、ついつい勘違いして見落としてしまったりする場合もあります。
そこで毛じらみを発見しやすくする方法があります。白い下着は、毛じらみを発見するのに役立ちます。毛じらみがいると、白い下着に茶色い粉が付着したりすることがあります。これは毛じらみが寄生し血液を養分として取り込み、消化し排泄された毛じらみの茶色い便です。陰部が痒くて白い下着に茶色い粉が付着しているようだと、毛じらみ症の可能性が高くなります。
症状からの絞り込み
陰部が痒いというと、いろいろな性病をはじめとした毛じらみ症以外の疾患である可能性もあります。
また他の性行為感染症(クラミジア、トリコモナス、梅毒など)を合併している場合もあるので、合わせて検査することもあります。 かゆい部分が赤く腫れている場合は、毛じらみではなく外陰炎等の疑いがあります。強い痒みがある場合は、毛じらみ症以外にも、カンジダ症、接触性皮膚炎等も考えられます。
ナイロンなどの下着により痒みを訴えている場合もあります。なかには実際には感染していないのに自分は性病ではないかと過敏に反応する人もいるようです。
しっかりと専門医に検査してもらうようにしましょう。